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ここでは、心理カウンセラーのひとつ子育て心理カウンセラーについてまとめました。仕事の内容や資格取得の方法も併せてご紹介します。
子育て心理カウンセラーとは、一般社団法人である「子育て心理カウンセラー協会」認定する民間の資格です。一般的な心理カウンセラーとは異なり、子育てに特化したメンタルヘルスケアやカウンセリングをするところが特徴です。
この資格が注目されるようになったのは、子育てに悩む母親や父親が増えてきているという背景があり、子育てには「健やかな人格の形成」や「優れた知能の形成」「健全な身体機能の形成」という3つのテーマがあります。この3つのテーマを0歳から18歳までの間で形成し、健やかで幸せに生き抜くことができる力を備えさせることが大切だと子育て心理カウンセラー協会では考えているのです。そのための助言や子育てに必要な知識を分かりやすく伝えるのが子育て心理カウンセラーの仕事。
また、愛情を持って育てているのに子育てが上手くいかないと悩む母親や、熱心に取り組んでいるのに子供には伝わらないという母親の悩みやストレスを軽減させるのも子育て心理カウンセラーの役割です。このように、子育てに関するさまざまな悩みと向き合い子育てに対するコーチングや助言を行います。
子育て心理カウンセラーになるには、一般社団法人である「子育て心理カウンセラー協会」が主催している養成講座を受講する必要があります。受講条件は18歳以上であることです。全てのカリキュラムを受講した後に資格認定試験を受け合格することで、認定書と身分証明証が交付されます。
子育て心理カウンセラー協会が主催している「子育て心理カウンセラー講座」は教室受講コースと在宅受講コースから選択することができます。教室受講コースは3日間短期集中講座と6日間の個人講座の2パターンがあり、どちらか選択をして受講することになります。
また、教室が遠方で直接講習を受けることが難しい場合や育児休業中の場合、仕事の合間をぬって勉強をしたい人には在宅受講コースが用意されています。3日間短期集中講座が158,000円、6日間の個人講座が138,000円となっています。
子育て心理カウンセラー講座では、「母親の思いや願いを叶える力」「問題やトラブルを解決する力」「保護者に対する適切なアドバイスやカウンセリングができる力」を養います。子育ての基礎から始まり子育てのリスク、そして年齢ごとの子育てのポイントやテーマなどを学んでいきます。全てのカリキュラムが修了すると子育て心理カウンセラーの認定試験があります。教室受講の場合は、90分の試験時間で100問の記述問題を解いていきます。問題数は多いですがノートやテキストを持ち込むことができるので、受講者の98%が合格しているそうです。
在宅受講コースの場合は、教室で学ぶ内容が録画されているDVDに沿って学習を進めていきます。試験用紙の提出期限は4ヶ月間なので、その間に自分のペースで勉強をすることがきます。認定試験も在宅での受験となり回答用紙を送付し、採点をしてもらうかたちとなります。
どちらのコースも晴れて合格した場合にはJCCA認定の子育て心理カウンセラー認定書と身分証明証を受け取れます。
子育て心理カウンセラーの資格を取得した人のみ挑戦できるのが「子育て心理上級カウンセラー」資格です。ボランティアで行う子育て心理カウンセリングなら子育て心理カウンセラーの資格で充分なのですが、より深刻な事態を解決する力を養いたい場合や子育て相談室などで勤務したい場合には、子育て心理上級カウンセラー」が向いています。
子育て心理上級カウンセラー講座では70以上の事例をもとに、現場で生かすことができるスキルを身につけます。1日3時間の20回講座で子育てのさまざまなトラブルを扱いながら知識を身につけます。認定試験は事例の回答と面接となり、こちらも合格することでJCCA認定の子育て心理上級カウンセラー認定書と身分証明証を受け取ることができます。子育て心理上級カウンセラー講座の場合、在宅での受講は要相談です。
さらに、子育て心理上級カウンセラーの資格を取得した場合はJCCA認定の子育て相談室を開業したり子育て心理カウンセラー協会本部のカウンセラーとして活動することができるようになります。また、子育て講師としての講演活動などもできるようになるので、活躍の幅がぐんと広くなります。
子育て心理カウンセラーの資格は、子育ての悩みを解決する幅広いシーンで生かすことができます。地方自治体や市町村の仕事として挙げられるのは「こども課」「育児課」の仕事です。このような課では行政的な手続きとは別に市民からの子育ての悩みや相談も多く、ケアを行うのが子育て心理カウンセラーの役目です。地域によっては子育て相談日などを設けている場合もあり、さまざまな子育てに対する悩みを聞きながらアドバイスやメンタルヘルスケアを行います。
また、子育て教室を開講したり、さまざまな機関が開催する子育てカウンセリングなどに出向いたりするのも子育て心理カウンセラーが活躍する場面です。このように、子育てに関わる幅広い場所で資格を生かすことができます。
子育て心理カウンセラーを取得する人の中には、助産師や看護師など子育てをする人たちと関わる職種の人も多くいます。このような場合には子育て心理カウンセラーの資格を取得することで仕事のスキルアップをすることができ、子育て中の不安を解決する助言やアドバイスができるようになります。その結果、患者さまとの信頼関係が築きやすくなります。
また、保育士や教師など教育機関で働いている人にも役に立つ資格です。保護者からの子育てに関する悩みや相談にアドバイスをするときにはもちろんのこと、自分自身が児童と接するときにどのように対処したらいいのか、子供を指導する立場としてのスキルを高めることにも繋がります。
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